目についた全ての動物に襲いかかるのはよくない【短期投資の抱えるリスク】

チーターさん、こんにちは。どうしたんですか、前足を真っ黒にして。

この辺は雨季と乾季しかないだろとか、どうやって筆を持つんだっていう細かいツッコミはさて置いて、書道ですか。素敵ですね。

へー。もしよかったら、書いたものを見せてもらってもいいですか？

心臓に悪いわ！　なんでよりによってこんな縁起の悪い言葉にしたんですか！

追証に動じなくなったらマジでダメなやつだよ！　精神修養の前にやることあるだろ！

いやです。それに、短期のトレーディングなんてやってませんよ。

まぁ、確かに「投資」という言葉を聞くと、自宅に何枚もディスプレイを並べて一日中チャートとにらめっこをしている人を思い浮かべる人も多いですよね。

確かにこれも投資なのですが、一日の上がり下がりで投資をする、いわゆる「デイトレーダー」的な人が多いですね。「短期投資」という言い方もします。
ぼくは「長期投資」派なので、いちいちそういう画面は見てません。ほったらかしです。

いい質問ですね。
ぼく個人の考え方としては、「短期投資を否定はしないけど、長期投資の方ががんばらなくていい」です。

短期投資は文字通り短い期間での投資ですから、短い期間で資産を増やすこともできます。その代わり常々チャートを見たりニュースをチェックしたりして、相場の動向を探っておく必要があります。つまり、けっこうな時間を取られるんですね。

長期投資の場合、結果が出るまでの時間はかかりますが、10年単位の大きな経済の流れに乗っかりますから、日々気にすることは圧倒的に少なくなります。つまり、がんばらなくていいということです。

そうです。別に短期投資を否定するわけではないんですよ。
日頃から値動きを示すチャートに触れたり、今の流れを知っておくことはとてもいいことです。

ただ、短期投資にはリスクがつきものです。きちんと付き合わないと、ギャンプルっぽくなってしまう危険もあります。
たとえばチーターさん、普段はどのぐらいの頻度で売買していますか？

それは完全に依存症です！
少なくとも、「追証」の言葉に動じないように精神修養をしている時点で、チーターさんには短期投資は向いてません。

短期投資では、これは確実に勝てそうだというようなチャンスは、そうそうやってきません。「休むも相場」という格言もあるぐらいです。
でも、慣れてくるとだんだん「相場に入ることありき」になってしまって、結局成果が出ない……というパターンも、往々にして起こります。

上手な人ほど、そんなにしょっちゅうはエントリーしないものですよ。
確実に仕留められる一瞬のチャンスのためにしぶとく待ち続けられるかどうかが、短期投資のポイントです。

そうだ、すっかり忘れてたけどチーターさん肉食動物じゃないですか。なんで闇雲にエントリーしてるんですか。
狩りで言ったら、目についた全部の動物を無条件に襲ってるみたいなもんですよ。たまたま草食動物だったらいいけど、ライオンとかゾウとか襲っても返り討ちでしょ？

他に、短期投資で気をつけたいのは、全体としては上がり相場なのに、一時的に下落してしまったりとかいう「ノイズ」ですね。長い期間で考えた方が、こうしたノイズは少なくなってとてもシンプルになります。こないだガゼルさんにした説明や、ちょっと前のヌーの話も参考にしてください。

短期と長期、どちらもメリットとデメリットがあります。
ただ個人的には、毎日チャートに張り付いて暮らすよりも、もっと他のことに目を向けられるようにした方が楽しいと思って長期投資を選択しています。

まぁ、かくいうぼくも昔は相当やんちゃしてましたけどね。レバ400（※）でがんばってみたりとか。今日の話はかつてのぼくの反省談でもあります。

どれどれ、見せてください。

さすがチーターさん、ブレてませんね……。